第2回TYCレース参加報告

文 鈴木克己(JBSA東京)

日時 2007年4月15日 
集合 夢の島あほうどり8時、艇長会議8時30分、出港9時、スタート10時、表彰式15時
天候 晴れ、気温16度
風  1?3メートル
使用艇 あほうどり
参加者6名(敬称略)
 サイテット 佐藤、二瓶、堀江、坂本
 ブラインド 田口、鈴木

先月のTYCレース第1戦は強風と雨に阻まれて中止になった。
今日は好天に恵まれ、参加者の顔は輝いている。
早速出艇届を本部に提出し、レース旗を受け取る。

8時30分のレース説明ももどかしく、一斉にそれぞれの艇に向かって走りだす。
「あほうどりも頑張ってね」と佐藤恵美さんに見送られてバースを離れる。
参加30数艇が狭い水門を抜け東京湾のレース海域に進む様子は壮観だった。既にレースが始まっているかのように私たちも次第に気持ちが高ぶってくるのを覚える。
葛西臨海公園沖のレース海域では、片道1マイルのソーセージコースのマークを打つところだった。
セールを揚げ機走で本部艇に近づき確認を受ける。

はじめは、北の風2メートルほどあったのが、その内に東に揺れながらやがて風は消えてしまう。10時5分前、本部船に[AP旗」が挙がる。「この旗は何ですか」。
「スタート時間の繰り下げの信号だよ」、「どのくらい」、「15分単位で」。それから[AP旗]が降ろされるまでじっと待機をつづけるしかすべは無い。男4人コックピットで顔を突き合わせてじっと風を待っているのはなんとも様にならないものだ。
それから1時間半ほどたったろうか、微かに風が吹きだしたようだ。

本部艇の旗は降ろされ、クルーザークラスの参加艇がスタートライン近くにぞくぞくと集まってくる。あほうどりもポジションを取りに加わる。艇長二瓶さん、ヘルムス鈴木、セールトリマー田口さんの配置でスタートラインへ向かう。6分前のフォーンでエンジンを止める。4分前のフォーンを聞くと全身に緊張が走る。

いよいよ1分前のフォーンがなる。風がやんだのだろうか不安が走る。「これならトップでスタートだ、ラインまで後1艇身半」と誰かの声。「10艇余の先頭にあほうどりはいるようだ。最後のスタートのフォーンがなり響く。
「ラダーを振れ」の声、これから4分以内でラインを超えなければ失格になるので皆殺気立ってくる。後は何をしていたのか記憶に無い。

やがてフォーンが遠くから聞こえてきた、何の合図だろうか、「ノーレースだ」との声が耳に届く。それでもなお、艇を前進させようとしている自分がそこにいた。
「レースはどうなったのですか」、「あほうどり1艇だけでもスタートラインを越えていたならレースは成立し、JBSAは1位入賞できたのだが」、「どのくらい手前だったのですか」、「1艇身かな」。これを聞いて全身の力が一度に抜けてしまった。
それから15分ほどしたときまたフォーンが響く。今度はレース艇クラスの競技が始まるのだと堀江さんが教えてくれた。数分後、レースは始まる。

竹内さんの乗っている「たーとる」がトップに踊り出る。アッ、凄いと思いながらも、数分のスタート時間の違いでノーレースになった悔しさがこみ上げてきた。
たーとるがトップでフィニッシュするのを見届けて、あほうどりは練習しながらセーリングでマリーナへ戻る。
15時30分表彰式でたーとるの優勝に拍手を送り、散会した。

竹内さん優勝おめでとうございました。佐藤さん、二瓶さん、堀江さん、坂本さんありがとうございました。田口さんノーレースは残念でしたね。
私は初めてのレース体験、スタート前からティラーを持たせてもらい緊張感と合わせて悔しさを覚えた。本当にありがとうございました。この悔しさを今後のバネにしたいと思います。

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