東京レポート 12月1日

文 鈴木克己(JBSA東京)

定期セーリングの報告とTYCレース年間成績発表&忘年会の報告を行います。

日時  2007年12月1日 集合夢の島10時
天候  快晴、気温15度
風   北北東、4?5
使用艇 あほうどり
参加者(敬称略)
 サイテット(2名)児玉、橋本
 ブラインド(3名)安達、宮城、鈴木

ここ数日典型的な冬型の気圧配置に南から湿った空気が流れ込み、冷たい雨に見舞われていた関東地方も、今日は一転して気持ちの良いセーリング日和だった。
「今年最後のセーリングだね、集まったらスグ出よう」と挨拶を交わしながら、集合の10時を10分過ぎたころには既に水門をあとにしていた。
頭上は抜けるような澄んだ冬の空、安定した北よりの風、時折行き交うパワーボートの引き波が艇を踊らせる以外に波はない。コックピットはさんさんと降り注ぐ太陽で汗ばむほどのセーリング日和だった。

宮城さんのヘルムスマン。コンパス角170度に向けてランニングで南進。「今日は風が判りやすい」と言いながら滑り出す。最初30分間ほどはスキッパーの児玉さんからきめ細かく指示が出されていたが慣れるにつれて指示も少なくなり、直進できている様子が伝わってくる。途中ディンギー数隻がレース練習をしていたあたりで110度に方向を変えアビームでディズニー沖を東進。
コックピットではこの一年の活動を振り返るように話題が広がる。やがて話題はセーリング大会の表彰式やパーティーで使われるドレスコード(服装)の話題に移り、児玉さんから講義を受ける。整理するとおおよそ以下のようになる。形式的かも知れないが国際的マナー(しきたり)として覚えておくと恥をかかずに済む。私たちが知っておきたい常識の一つと言えよう。

1.
通常マリーナ(クラブ・ハウス)内では襟のあるものを着用する。これはゴルフのクラブや乗馬クラブの世界でも共通しており、クラブによっては立ちいりを拒否されることもある。そして船に乗る前に着替え、帰港したら直ちにシャワーで汗を流して着替える習慣のようだ。これは欧州民族の間でTPO(時・所・状況)を大切にし仲間意識を深めてきたクラブの姿といえよう。
2.
表彰式やパーティーにおけるドレスコード(フォーマル)とは、上着は紺または黒のジャケットでポケットはアウトポケット形式。ボタンは金色、左胸のポケットにはクラブの「エンブレム」を縫い付けておく。できればダブルのジャケットが望ましい。さらに白のワイシャツにネクタイを着用する。ズボンについては米国ではあまりこだわらないが、靴は黒皮のシューズを履くのが正式とされている。
3.
ドレスコードで準フォーマルと言われたら、白のワイシャツにダーク系のジャケットに黒皮のシューズが望ましい。クラブのエンブレムを持っているなら胸に付けておくとなおよい。
4.
ドレスコードが平服とある場合でも、襟のないものは避けた方が望ましい。ましてや肌着感覚のシャツ類はその集まりに失礼だと考える習慣からだ。

天気が余りにも穏やかだったのでこのような学習をしながら、14時、今年最後のセーリングを終えマリーナに戻る。
児玉さん、安達さん、中島と私の4人は、18時からのTYCの2007年度成績発表と忘年会に参加するため2階のレストランで時間をつぶすことにした。橋本さんと宮城さんは帰途についた。お疲れさまでした。

受付開始の17時半ごろには大半の参加者が集まり次第に活況を呈してくる。そこにはYCCの堀会長はじめ数人の顔も見られ「こんにちは、お会いできましたね」と挨拶を交わす。
挨拶、乾杯で会は始まる。会場内にはジャズバンドの演奏も響き、次第に盛り上がっていく。
時を見て演奏が止み、クラス別に表彰がはじまる。チーム名が発表されるたびに大きな拍手が沸き上がる。あの艇はあのとき あほうどりを追い越して行ったレース艇だ、この艇は上マークのところで声をかけて行ったなぁ。あれはあほうどりが風を先に拾って追い越した艇だ。などと思いながら拍手を送るのだった。
「次は皆勤賞を発表します」、今度はあほうどりの名前も呼ばれるだろうと期待が膨らむ。

何番目だったか「次に初参加のあほうどり、ブラインド・セーリング・チーム」と発表されたときは一段と大きな拍手が起こり、飛び上がる思いだった。皆勤賞として、レースに参加した各艇の写真を編集したDVD1枚を受け取り、安達さんが代表としてお礼を述べた。
3月25日の第1戦にはじまり11月11日の第10戦に至る思い出の数々が通り過ぎる。冷たかった雨と瞬間24.7の強風が収まるのをバースで待機していたときの寒かったあの日、炎天下で無風に阻まれたレース、咽の渇きに耐えたあの時、DNSで失格になった悔しさ、木枯らし1号でゴール直前でリタイヤを宣言せざるを得なかった無念さなど思い出を数えれば限りない記憶がよみがえる。
こうした思いを残しながら今年のTYCレースの活動に幕はおろされた。TYCの皆さん来年もよろしくお願いします。

今年もあほうどりのお陰で毎回のようにセーリングを楽しませていただきました。その時々のサイテッドを勤めてくださったJBSAの多くの皆さんに心からお礼申しあげます。
児玉さん、橋本さんお陰で今日も勉強になりました。年末の忙しいところをありがとうございました。安達さん、宮城さん 楽しかったですね。
次回は15日のあほうどりの大掃除&忘年会ですね。あほうどりの1年間に感謝して来年の安全を祈して綺麗に磨きましょう。

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