定期練習2004年6月19日

文 村井優夫

参加者
サイテッド
秋山 竹内 児玉 橋本 佐藤 佐藤夫人 竹下 岩本キャレン 林 椿本 池田
(初体験のブラインドの付き添いの方) 梶浦  松本
ブラインド
新井 伊藤 田口(新会員) 足立(初体験の方) 岩本 竹脇 村井

使用艇
あほうどり ソレーユ・ル・ボン 26フィート
グッド 高井 32フィート
スパークリングクラウド グランド・ソレーユ 34フィート

天候 晴れ
風  南の風12?18メートル
波  2?3メートル

この日は、JBSA東京としての定期練習第弐回でしたが、参加者が20人と大変盛況で、そのため協力艇のグッドとスパークリングクラウドにも出してもらい、三艇に分乗してクルージングを楽しんできました。しかし、この日は台風6号の影響で、東京湾とはいえども海が時化ていたので、皆潮を浴びてびしょびしょになってしまいました。それでもディズニーランド沖までセーリングをして、後はマリーナで宴会を開いていました。

あほうどり
サイテッド 竹内 竹下 椿本
ブラインド 新井 竹脇

グッド
サイテッド 佐藤さんご夫妻 秋山 林 梶浦
ブラインド 田口 村井

スパークリングクラウド
サイテッド 児玉 橋本 岩本キャレン 池田 松本
ブラインド 岩本 足立 伊藤

私はグッドに乗っていたのですが、スパークリングクラウドを先頭にあほうどり、グッドが続いて海に出ました。京葉線の橋の下を通過するとかなりの風邪が吹いていました。2?3メートルの波が連続して入っていました。そのため船が波に揺られてキャビンのテーブルの上に置いてあったグラスが床に落ちて割れてしまうほどでした。グッドの佐藤さんが出航の際、「今日は波が高いぞ。スプレーを浴びるぞ。」、と言っていたのですが、その通り、バウに当たった波が砕けて、潮がデッキを洗い、皆直ぐにびしょびしょになってしまいました。
これでは遊覧して帰るようだわねえ、と言って他の船の様子を見ていたのですが、あほうどりがメインを上げ始めたではないですか。序でスパークリングクラウドがジブを上げたので、グッドもセールを上げることにしました。佐藤さんからツーポンでメインをあげようと声がかかりました。そして、メインを上げようとしたのですが、佐藤さん夫妻以外はグッドに初めての人ばかりだったので、ツーポンにするのに手間がかかってしまいました。
そして、ストームジブを張りました。佐藤さんは初めナンバーフォーで良いかなと言っていたのですが、出てみると思ったより強風だったので、ストームを上げました。するとどうでしょう。それまでロールしていたのに、グッドは安定し、ヒール角度もちょうど良い具合で、波を切って走り出しました。艇速もありました。荒天時のセーリングで、このように安定した走りを過去に経験したことが私にはありませんでした。
メインだけでなく、ジブセールを状況に合わせてチョイスすることで、グッドのようなレース艇が強風時でも安定して走っていくのだということが良く分かりました。佐藤さんにグッドには何枚のセールが積んであるのですかと尋ねたら、6枚乗せてあると話してくれました。ジェノアやナンバーツー、スリー、フォー、ストームにスピン、その他にライトセールというのがあると言ってました。ライトセールは、風のないときに張るジブセールだそうです。

こうして三艇は、台風の影響を受けた東京湾で、ディズニーシーの火山や帆船などのアトラクションを沖から眺めながらセーリングをしました。しかし、グッドがいくら安定した走りをしているとはいっても、潮をかぶりながらのセーリングには代わりがありません。次第に波が大きくなり、その分、浴びる潮も増えました。
あほうどりは小さい分、波を切って走ることは出来ませんでしたが、ふわっと波に乗って進んでいました。
「あの船腰が強いんだよね。だからこんなときでも意外に走る。」
そのように秋山さんと私で、あほうどりについて解説しながらグッドに乗っていました。海の風車の辺りまで行ったところで、用意していたビールで乾杯しました。それからタックを返して、マリーナに戻りました。
佐藤さんの奥さんが、あほうどりの竹脇さんの様子を見て、「竹脇さん、今日は吹いているので楽しそう!」と感心していました。
すると佐藤さんが、「村井さんもヘルムをこの辺りで持ってください!」と勧めてくれたのですが、いかんせよ、このように吹いているときに皆の命を預かるには私には荷が重いので、と言って断ってしまいました。
それでも、佐藤さんから、「そっちは練習していたのって後で言われるよ!」と勧めてくれたのですが、やはり自信がなかったので、結局、私はティラーを取らないまま、マリーナに帰ってきてしまいました。

マリーナに着いてからは、あほうどりの上でピクニック気分です。竹内さんが上機嫌で、皆に食事やアルコールを振る舞っていました。
夢の島は基本的に水置きなので、そのまま船の上で宴会が出来るのです。しかもマリーナの中は外の荒れた海が全く感じられないほど、波がないのです。船も桟橋もなんとなく揺れているのを感じる程度なのです。ですから夢の島では出られないときは、船の上で日光浴をしたり、バーベキューをしたりして、リゾート気分を楽しんでいる人が多いのです。
そのようにあほうどりの上で盛り上がっていたら、マリーナからアナウンスがあり、海上は最大瞬間風速25メートルと発表され、出航停止になってしまいました。そういう訳で、夢の島は出られなくても、それなりに楽しめるところですので、皆さん、あほうどりに是非一度は乗りに来てください。