第1回練習2005年3月13日

文 秋山淳

2005年3月13日(日曜日)、葉山マリーナにおいて第1回ヤマハ30Sトレーニングを行いました。
この日は上空の寒気が太平洋岸まで張り出し、朝から小雪まじりの冷たい北風が吹いて真冬なみの寒さとなりました。
インフルエンザ、風邪、花粉症などで数名の欠席者も出ましたが、ブラインド5名、サイテッド9名が、このような天候をものともせず元気よく葉山マリーナに集いました。

このトレーニングプログラムは、日高さんに講師をお願いし、ヨットの基礎的なことから上級テクニックまで、シリーズで学んでいこうという企画です。

午前中は、この艇(ヤマハ・30フィート)がどんな艇なのかを知ってもらうため、ボトムやデッキレイアウトなど船全体のタッチングから始めました。その後、ジブとメインを順次広げて、セールのカーブがどのようになっているか、どこをトリムするとどのように変化するかなど、セールの構造や理論的なことを、ブラインドの方々には実際に触ってそれを確認してもらうようにしました。セールトリムで、パワーアップさせたりパワーダウンさせたりする理屈がよく理解できたのではないかと思います。

午後から実際のセ?リングに入りました。
ハーバーから出ると、江ノ島(西)方向に真っ黒な雲が低く垂れ込んでおり、前線の接近が予感されました。セールをアップしたとたんに早くも強烈なブローが入って来ました。寒冷前線による突風です。ブローラインは寒く、小雪が海面から上に吹き上げてくるという、非常に厳しい海況となりました。反面、その海域から少し離れると今度は全く風が無くなるという、何とも奇妙な気象でもありました。
そんな中、佐島マリーナから回航してもらったキャメロット(小平さん所有艇)をサポートボートに、2艇でクローズ&フリーの基本練習を繰り返しましたが、15時過ぎ、風がさらに上がって来たのを機に、サポート艇から「ハーバーへ戻れ」の指示が出ました。
ハーバー内のポンツーンに着岸してからも、タッキングのシュミレーションを代わる代わる何度も行って、コクピット内での動き方の練習をしました。こうした練習は、初めての船では特に必要であり今後のセーリングに有効だと思います。

終了ミーティングは、キャプテンズルームに集合して行い、日高講師からの講評がひと通り終わると、ブラインドセーラーからは今日の体験から次々と質問が飛び交っていました。いつもとは一味違う有意義な一日になったのではないでしょうか。

参加されたブラインドの皆さん、お疲れ様でした。サポートしてくださったサイテッドの皆さん、ありがとうございました。