東京レポート 3月18日

文 鈴木克己(JBSA東京)

日時  2007年3月18日 集合 夢の島12時30分
天候  晴れ、気温7度
風   20?22メートル
使用艇 あほうどり
参加者(敬称略)
 サイテット(3名)坂本、二瓶、金輪龍介(金輪さんの子息)
 ブラインド(3名)安達、金輪(神奈川)、鈴木

今回は彼岸の入りと日曜が重なり午後の出艇となった。
神奈川支部から金輪さん親子が加わり楽しいセーリングだった。

12時丁度に夢の島に着くと屋上には赤旗と紅白の吹き流しが激しくはためいている。
「今日は出港禁止できっと飲み会だね」と言いながら2階の食堂の扉を入る。サンドイッチを頬張ったとき携帯が鳴って「着いたらあほうどりに直行する」との連絡。急いで昼食を済ませ飲物とつまみを買って艇に向かう。
既にあほうどりのエンジンは音を立てていた。「この風で出艇ですか?」。
「これから給油所で燃料を満タンにして、2時間ほど訓練をしよう!」と坂本さん、既にもやいは解かれバースを離れている。
機走でも横風を受けると艇はかなりヒールする。冷たい北風を受けながら3?40分、どうもマリーナの中を機走している様子。
「どこに行くのですか?」「船底に着いた藻を洗っているのだよ」と言われ納得。
1時間ほどしてバースに戻り、艇を風に立てて強風時のリーフの指導を受ける。

1.メイインセールを揚げる。

セールカバーを外しキャビンにしまう。
ライフラインを伝って固定してあったメイン・ハリヤードの先端を見付けメインセールに取り付け直す。
二人で力を合わせてメインセールを揚げる。
強風の中でブームの飛んでこない場所でばたつくセールを揚げるのは力仕事だった。

2.ワンポン・リーフを行う。

ワンポンとは1ポイントの意味で1ポイントの位置までセール面積を縮める(リーフする)作業のことだった。
ハリヤードを緩めてもらいながら、マスト側に沿ったセールの縁に取り付けられている1ポイント位置を示す金属のリングをブースネック付近にある角に素早く引っかける。
セールは一時的に張りがなくなるので暴れないように注意しながら素早い作業が求められる。
ブームの下に寝転がるような姿勢で片足をマストにかけてリーフ用の細いシートを思い切り強く引き、緩まないようにブーム下にあるクリートに固定する。この作業が一番大変だった。
これによってマストに沿った縦の長さと、ブームに沿った横の長さが同時に縮まりセール面積が小さくなり強風下でも安全に操船できるようになる。

3.リーフを解いてフルセールに戻す。

この作業は2.の逆に行われるので省略する。
いずれにしてもリーフを行う人とハリヤードを上げ下げするのに連絡を密に取りながらチームワークよく行わなければ事故に繋がる危険があることを認識しておかなければならない。

4.最後はメインセールを降ろしセールカバーで覆い格納する。

この作業はハリヤードを操作する人、マスト側でセールを下げながらたたむ人、ブーム側でセールをたたみ崩れないように支える人の3人で行うとスムースに行える。
ハリヤードはセールから取り外してその場でライフラインまたはその他所定位置に固定する。
ハリヤードがマストに引き込まれることもありマストに登って引き出すようなトラブルだけは避けなければならない。
降ろしたセールはベルトまたはひもでしっかり固定し、上からセールカバーで包み風で飛ばされないようにしっかり止めておく。
ハリヤードやメインシート類をそれぞれコイルして所定の位置に格納する。

これが一連の作業の流れであるが振り返ってみると、デッキであおむけになりブームに注意しながらの姿勢でワンポン用の細いシートを引くのはかなりの力が必要だった。誰かが「私、落水でーす」との声に全員が爆笑。
ブラインドの皆さん、このような体験を一つづつ積み重ねてセーリングライフの楽しみを広げてはいかがでしょうか。本当に面白かったですよ。その後のお茶の時間はいつも以上に話が盛り上がりました。
ブラインド3人が順に指導を受けたところで「これで訓練終了。片づけを済ませてお茶を飲もう」との合図に元気を取り戻すのだった。
次回もまた新しい体験記をまとめてみたいと思います。

サイテットの坂本さん、二瓶さん、ご指導ありがとうございました。
はじめて船底を洗うことを知りました。また、訓練で「ワンポン、ツーポン、リーフする」と言う意味が理解できました。
今日は強風で出港禁止でしたが、これまでのセーリングとは異なる勉強で楽しい一日でした。
神奈川支部から参加してくださった金輪さん、来月には親元を離れ長万部へ大学生として巣立つ金輪龍介君お疲れさまでした。また何時か一緒にセーリングをしましょう。
安達さん寒かったですね。風邪など引かないでください。

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