第7回TYCレース(保田レース)のための保田回航報告

文 鈴木克己(JBSA東京)

日時  2007年8月25日 保田回航
集合  夢の島7時、出港7時30分、保田到着13時58分、
天候  快晴、気温33度
風   無風状態(1?1.5)
使用艇 あほうどり
参加者5名(敬称略)
 サイテット 坂本、二瓶、橋本、
 ブラインド 安達、鈴木

明日のTYCレース第7戦に参加する40隻を超える艇が、早朝から千葉県保田に向けて夢の島から出て行く。
われわれのあほうどりも7時半エンジンを響かせバースを離れる。
いつもの京葉線の鉄橋をくぐり、方位を170度にとり風の塔を目指す。

「保田までどの位あるのですか?」
「35マイルはあるよ」
そうなると65キロはありそうだ。
「時間はどのくらいかかるのですか?」
「時速5マイルとして7時間かな」

うーン。それでは直射日光の下で一日中、全身炭火焼きの刑か。熱中症だけは用心しなければ。
東京湾灯台を右に見ながら風の塔までたどり着いたときは既に10時を回っていた。
これから海ほたるを通り過ぎ、富津岬を回って金谷、富浦、そして保田とまだある。
ティラーを握っている橋本さんはひたすら前方を見つめて艇を走らせている。

「東京湾とは富津岬までを言うのですか?」
「金谷→久里浜よりもっと南までだったと思うけれど」

いつも口にしていながら東京湾について意識してみていなかったことに気がつかされた。
まだ道半ばまでも着ていなかったけれどそろそろ干物になりかけていたので昼食にした。よく冷えた水の腸にしみわたる感触、正に生き返った気持ちだった。
バッテリー・トラブルで出港が遅れた児玉さんのスパクラが追いついてきているのに気づく。互いに声援を交わしてスパクラはわれわれのあほうどりを追い抜いて行ってしまった。
それから暫くして「あのあたりが保田だね」との声に全員に元気がでてきた。

13時58分保田の桟橋にスパクラと横抱きにしてもやいを取った。
ここには温泉があると聞いていたので一刻も早く汗を流したかった。
今日一日事故もなく回航できたことを喜びビールで乾杯した後、皆で温泉で汗を流し、前夜祭の会場「番屋(バンヤ)」へ向う。
今年は宿舎が取れなかったので全員船に泊まった。私にとってクルーザーに泊まるのは初めてのことで、気持ちは少し高ぶっていた。
私は20時半ベッドに横になると一日の疲れのせいかすぐ眠りに落ちた。あほうどりを震わすほどのいびきで皆さんの睡眠を妨げたことと思う。この場を借りてお詫びしておきたい。

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