定期練習2005年8月20日

日時  2005年8月20日(土曜日)、集合 新木場駅 9時 夢の島 9時30分
天候  晴れ南の風
風力  南8?10、午後12.4(マリーナ13時30分放送)
参加者 9名
使用艇 クラブ艇「あほうどり」協力艇桂田氏所有「舷風(ゲンプウ)」
今回は横浜から3時間余をかけて26フィートの「舷風」を走らせ、桂田さんと赤石さんのお二人が、夢の島の定期練習会に参加してくださった。ありがとうございました。

文 鈴木克己

「アホウドリ」組の報告
乗員(敬称略)
(ブラインド) 田口・鈴木
(サイテット) 竹内・鍬形

全日本まで28日。素早く支度を整え、横浜からYachtで応援に駆けつけて来る桂田さん、赤石さんの到着を待つ。
11時 もやいを解く。南8と思われるセーリング風が我等を誘う。
今回はサイテッド2人、ブラインド2人の競技配艇でのセーリング。最後まで自分の役割を代わることはできないと、心が引き締まる。
水門を出たところで機走させながらメイン・セールを揚げる。京葉線の鉄橋をくぐり、進路を南に取る。
川口を出ようとする艇を阻むように、南風が10ほどに強まったように思われた。いつもとは違う大きいうねりのような力が体に伝わってくる。
波にぶつかる音が聞こえるや、つづいて最初のスプレーを左右から浴びた。「わゥー! 水をぶっかけたなーぁ!」
はじめは気分の良いものではなかったが2?3度浴びて下着まで濡れると観念したのか涼しささえ感じるゆとりが出てくる。「この辺りは塩気が薄いな! まだ河口なのだろう」などと、まわりに目がむいてくる。
エンジンをとめると、警報音。この音はなんだ?。オイル不足の表示です。戻れるのですか?と心配する声。帆走できればと笑いながらの応え。

スキッパー・竹内さん、ヘルムス・田口さん、メイン・トリマー・鈴木、ジブ・トリマー・鍬形さんの分担で練習開始。

艇は波にもまれ、デッキは濡れて滑る。私はコックピットで姿勢を保つのに精一杯だ。
「ティラーは田口さんだ」
「体で風を感じて自分で動かせ!。上っているぞー。遅いぞー。下がりすぎー。風の強いときはすぐ戻すのだ。風を見て波を感じて、先にティラーを動かすのだ」
「ここでタッキンクをしよう!
「トラベラーはセンター固定。準備よし。タッキンク開始!。上る、ティラーを押す。風位、体位を入れ替える。ティラーを戻す!。遅いー。戻しすぎー」とヘルムスの基本の訓練が始まる。
作業のタイミングが合わず、スムースに行かない。何回でも繰り返し練習がつづく。
艇を北に変えアビームからランニングに変ったところで今度は田口さんと私が入れ替わっての訓練。
「今度はランニングの訓練だ!」
「背中で風を感じて波を読んで自分で走れ。当て舵!、素早くティラーを引く。直ぐ戻す。遅ぉーい。上っているぞー。下がりすぎー」
「次はャイブの訓練!」
「準備よし。ジャイブ開始!。メインを引く。風位、体位を入れ替える。メインをだす。もっと出す、出しすぎー。ティラーは早く戻す」
ワイルド・ジャイブによる危険を避ける上でも風向きに合わせたメインセールの動きのコントロールが大切になることを知る。
このように数回繰り返しながら、体が覚えてゆくのを実感する。
帰路荒川に入ってエンジンをかけたがまた警報音。今度は冷却水の表示。炎天下でエンジンまで脱水症状を起こしたのか。
機走をやめて帆走で水門まで戻る。再度エンジンをかけるが今度はなんの警報音もなくバースへ戻る。波が荒かったのでエンジンも船酔いし、脱水症状を起こしたのか。艇医さん、あほうどりに点滴をおねがぁーい!。
強風の中の「あほうどり」で、ご指導くださったサイテッドの竹内さん、鍬形さんありがとうございました。安全を心配しながらの訓練だったことでしょう。
つづいて「舷風」組の報告は安達さんから行います。

文 安達

「舷風」組の報告
乗員(敬称略)
(ブラインド) 伊藤・新井・安達
(サイテット) 桂田・赤石

桂田さん早朝から「舷風」(げんふう)を赤石さんと一緒に横浜から3時間もかけて来て頂き大変、有難う御座いました。
当日の南風は予想以上に強く、JRの鉄橋の前で早めにセールを上げたが、荒川の河口では機帆走でも艇はなかなか進まない。
また、セールにあたる風の音もいつもより激しく聞こえ、そしてスプレーを左右からかぶり始めた。そこで、桂田さんより伊藤、安達にキャビンへ避難指示。
しかし、風邪は更に強くなるばかりで、桂田さんより勇気ある判断でマリーナへ戻ることになった。僅か1時間程度のセーリングであったが、桂田さん、赤石さんの何とか我々ブラインドに最後まで練習をさせてあげようという気持ちが伝わってきました。本当に有難う御座いました。
残念ながら、当日の午後は15メートルほどの風になり、舷風(げんふう)は帰れなくなり、マリーナへ係留することになりました。
どうぞ、無事に横浜へ帰港されることを祈っております、そしてこれに懲りずまた夢の島に遊びに来て下さい。

午後は風が強くなったので、練習を早めに切り上げる。港に戻って「舷風」のコックピットで暑気払いとなった。
飲むほどに話題が広がり、炎天下での話にも関わらず夾竹桃の花のように燃え盛る。マリーナのレストランに一流のシェフが来たらしいとの情報から、遅い昼でもと言うことになって場所を変えて話がつづく。
今日参加された皆さんお疲れ様でした。来月は全日本で大きな成果を爆発させましょう。

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