第10回東京湾保田レース(TYC主催)

文 安達文洋(JBSA東京)

27日TYC主催の第10回東京湾保田レースに児玉さん所有の「スパーリングクラウド」で東京支部のメンバーがJBSAの旗を掲げて初めて参加しました。
結果は初参加ながら見事、クルージングクラスBで準優勝の成績を修める事が出来ました。

日時  2006年8月27日(日曜日)
レース 千葉県保田から夢の島へのフリートレース(約32マイル)
    但し、当日の風が弱かった為、第2海塁の手前で途中フィニッシュ。
出場総数  42艇
出場クラス クルージングB(11艇参加)
成績    準優勝
所要時間  6時間46分30秒(レーティング修正後、1位とは僅か23秒差)

使用艇 「スパーリングクラウド」
クルー 8名(敬称略)
 サイテッド 児玉、谷下田(スパクラのメンバー)、坂本、橋本、佐藤、二瓶
 ブラインド 伊藤、安達

午前4時半、「スパーリングクラウド」に全員集合。スキッパーの児玉さんより本日の役割分担が説明された。
スタートは児玉さんがヘルムスを行い、その後は伊藤さんと安達の二人が交替しながらゴールまでティラを握る事になった。

午前6時5分のスタートを目指し、「スパーリングクラウド」はスタートラインを目指したが、微風のため約4分近くの遅れでのスタート。しかし、他の出場艇も苦戦、結果的には42艇中、7、8位くらいで好スタート。
約1時間くらい児玉さんがティラを握った後、安達に替わる。
昨夜のTYC主催の懇親会でたらふく食べた御寿司、名物のアジフライ、イカフライ、船盛の刺身、煮魚、そしてお酒が胃に重い。艇の頭は右に左に蛇行、そしてタックにも失敗と絶不調。そこで、伊藤さんにヘルムスを替わってもらう。
艇が安定したところで、谷下田さんが腹ごしらえのサンドイッチを作ってくれる。
伊藤さんが約1時間ほどティラを握り、再び安達に交替。
北東の風が1?2メートルとなるが、全くの団子状態。一方、レースクラスAに参加の竹内さん、堀江さんらの「タートル」は遥か前方を快調に走って行く。
安達は先ほどの失敗を取り戻そうと必死にティラ操作に集中。艇も安定し快調なセーリング、サイテッドの皆さんからも激励が飛ぶ。

横須賀と金谷と結ぶフェリーの航路に近づく、フェリーが渓谷の汽笛を何度も鳴らしている。
我々以外のタックを余儀なくさせられた4艇が後方に落ちていく。また、一艇が落ちていく。
前方の視野が広がり、いつの間にか上位に来ているようで、クルーの声が大きく弾む。
約1時間くらい頑張って、伊藤さんに交替。
先程、谷下田さんが作ってくれたホットドッグと玉子サンドで腹ごしらえ、そして昨夜買ったモンカフェを飲んで一息。満腹感と安堵感で睡魔が襲う。一方、風邪は相変わらず弱く、伊藤さんもやや苦戦気味。

時間はすでに12時近くになっている。
第一チェックは第2海塁を12時までに通ること、しかし、第2海類まではまだ2マイル以上あり、もう、絶望的なポジション。
そこで、児玉さんが本部船に電話して、確認したところ、第2海類の手前がゴールになったとの連絡を受ける。
一同、本部船を探す。「あそこに居るぞ」と声が上がる。なんと僅か500メートル先に見える。みんな声が弾み、気合が入る。
そこで、再度、目立ちたがり屋の安達がティラを握り、ゴールを目指す。
3時方向にゴールを目指す艇を発見。彼らも必死にゴールを目指している。
残念ながら、彼らが先着、「ファーン」とフォッグホーンが鳴る。
我々も続いてゴール。時刻は午後12時52分であった。
しかし、「あれ?フィニッシュのフォッグフォーンが鳴らない」
みんな「なぜ、鳴らないの!」とビックリ。
すかさず、本船に向かい、確認。
すると「DNS](DID NOT START)のスタートしていないとの事。みんな激怒。
我々はスタート5分前に出ている自信があったので夢の島へ帰ったら児玉さんが正式に抗議する事にした。
しかし、ゴールのフォーンが聞けなかったのは悔いが残る。

そして、機帆走にして、夢の島に向かう。風の塔を抜けていつもの練習してるディズニーランドを3時方向に見ながら、午後5時前にマリーナに到着(なんと、早朝5時にエンジンを入れて、12時間のセーリング)。皆さん、本当にお疲れ様でした。

ということで報告は終わりたいのですが、まだDNS問題が残っています。
到着後、児玉さん谷下田さんが本部に抗議。
やがて、二人はニコニコしながら「スタートは認められた」と帰ってくる。
みんな大声で「良かった」とお互いに労を労う。
すでに、表彰式は終わっていたが、でも、ゴールが認められたので、皆安堵しながら表彰式会場のアトリームに行く。
すると、児玉さんが「安達さん、伊藤さん、おめでとう!トロフィーだよ」と二つの箱を渡してくれる。
なんと、そこには「東京湾保田レース、準優勝」と刻まれているレプリカが入っていた。
チーム全員の歓喜が館内に響く、そして記念写真。
今までの人生で準優勝を頂いた経験もないので、本当に嬉しかったです。
サイテッドの皆さんの素晴らしいレース運びで準優勝に導いて頂き、有難う御座いました。また、美味しい食事をタイミングよく、作っていただいた谷下田さんに御礼申し上げます。

JBSAの歴史に新たな1ページを飾る事が出来て、伊藤さん共々、大変光栄に思っています。有難う御座いました。来年は「あほうどり」もJBSAの旗を掲げ参戦できれば最高ですね。
最後になりましたが、竹内さん、堀江さんの「タートル」はレースクラスAで、準優勝でした。おめでとう御座いました。