活動報告 JBSA東京2024年2月4日 定期活動

活動報告 JBSA東京 2024年2月4日 定期活動 のんびりデークルージング

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■ 基本情報

【活動日】2024年2月4日
【活動名】のんびりデークルージング
【事業種別】普及啓発事業
【活動種別】定期活動
【担当支部】東京支部
【参加者数】合計6名/会員5名/体験1名/その他0名
【参加者BL】佐藤博,殿垣内大介,体験者
【参加者ST】副田和美,古庄伸一,松戸良一   
【出港時間】10時30分
【帰港時間】16時37分
【航行時間】6時間7分
【航行距離】29.27キロメートル
【天気】みぞれのち曇り 【気温】3℃ 【風速】4kt

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■ 連絡事項

・メインセールトップバテンはこの状態で問題なし
 (上記別途レポートメールあり)
・帰着後燃料残量3分の1程度

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■ 活動のようす

お昼前には雪もやむ予報だったため、それまでオーナーズルームかあほうどりのキャビンで、軽くおいしい耳ものやおつまみをとりつつ調整する予定だったが、意外にも古庄さんが、せっかく来たんだから出ましょうとということで出港することになった。

今日は出港しないという予測のもと、佐藤さんはかなり油断していたため、慌てて支度をし、船の上では松戸さんのおつまみの量の多さが、やはり今日は出ないだろうと思っていらしたことを表していた。

でるんです。雨でも雪でもセーリングしましょう。

とはいえ、みぞれはほとんどやみつつあり、気温も上がってきて、安心の出港。
昨年、あほうどりの大掃除と納会に参加された盲導犬ユーザーの体験者さんが今回参加されていたため、あまり荒れた天気は好ましくないなと思っていたので、みぞれも雨もあがってほっとする。

先に記しておくと、今回の体験者さんは大変セーリングのセンスがあり、事実上初めてなのに、風がどこから吹いているかを正確に捉え、まさかの安定したティラーコントロール。タックも完璧。

古庄さんは、体験者さんのセンスの良さを多いに喜び、「とのさん、このままだととのさんは事務職専門になっちゃうよ」。返す言葉もない。

だいぶ視力の落ちた私は、最近ヘルムスは以前にも増してすっかりだめで、わずかでも何らかのものが、無意識でも見えるということが、人の動きを調整しているのだなと実感。前回などは、あまりにも突っ込まれすぎて、自分が想像していた以上に落ち込んでいたらしく、みばさんにからかわれるほどだった。
しかし、ブラインドセーリングなのだから、へこたれてはいられない。これは何とか平日にもきて、腕を上げたいと思っている。

さて、東京湾も中央付近にくると、急に気温がさがり、かじかんだ指でおつまみの袋があかない。キャビンでは、やかんでお湯を沸かしていて、ぽかぽかとあたたかかっため、体験者さんと、仕事について、体験者さんが見てきた中途視覚障がい者の人々の苦労について、そしてもちろんブラインドセーリングの素晴らしさについてなど、結構長時間話していた。
セーリング中にキャビンに長居したのは初めてで、これもまた楽しい時間となった。

確かこの報告書の冒頭では、雨でも雪でもどんどんセーリングするぞというようなことが書いてあったと思うが、人間というのは、こうした矛盾に満ちた生き物でもあるのだ。

もう外に出たくないと思うほど、すっかりヒヨワになっていたが、何やら上の世界ではずっと騒がしかったので顔を出してみると、どうも古庄さんが、いつものように、こうしたらどうなるか、というセーリングのレッスンを熱心にされていたようで、しかし今回は、いささかフルさんは、燃料を注入しすぎたらしく、あまり拝見したことのないモードになっていらした。

若洲付近に戻ってきた頃、大きなヨットがフレンドリーに接してきて、「速いですねぇ」というようなことをおっしゃる。もちろん向こうのほうが圧倒的に速い。しかもこちらは、実は機帆走していた。機帆走しているのに、帆走だけのヨットのほうが何倍も速い。

その後も、このフレンドリーな船は、どういうわけかあほうどりのそばを走り、こちらは意図がわからないため、安全のために距離をとったり速度をおとしたりするのだが、すると向こうも合わせてくるなどして、どうにも走りにくい。

最終的には、水門のところでゆずりあいとなり、どうぞどうぞ、いえいえどうぞどうぞ、と、昔のお笑いグループのコントのようになり、それではと先にいかせてもらうのだが、するとなぜか近寄ってきて水門近くで並走したりする。

さらには、あほうどりとマリーナエリアの間を走るので、先に入ってもらおうとしていたのだが、どうしても先にいかないので、しかたなく停船している彼らの前を横切らせていただきマリーナエリアへ向かったところ、彼らは右折をして東京湾マリーナへ挨拶の声をかけてくれながら帰っていった。

水門付近でこれほど近づいたことはこれまでなかったし、大抵は、結構無茶をする船が多く、こちらのメンバーが大きめな声でご注意をうながさせていただくことがほとんどだったので、変わった挙動の船だなと思った。(筆者注:上記の回りくどい表現は、怒鳴るという単語に置き換えられることもあるかもしれない)

今回は、何も壊さず、何も壊れず、無事活動終了。
出港したとき、児玉さんからいつものようにお電話をいただき、「出てるの?クレージーだなあ」とおっしゃられていた。

シーボニアでのルミナスでも、夢の島のあほうどりでも、JBSAは暑くても寒くても、晴れでも雪でもセーリングに出ていく姿は、マリーナ関係者はちゃんと見ていて、ブラインドセーリングが熱心におこなわれている様子を伝えられていると思う。

あるいは児玉さんのおっしゃるように、単にクレージーと思われているのかもしれない(笑)

報告書作成:殿垣内大介