2019年9月 東京支部活動報告

【活動日】 2019年9月1日日曜日
【参加者】 8名
(サイテッド) 橋本さん、谷下田さん、三場さん、Sさん
(ブラインド) 長谷川さん、田口さん、増尾さん、殿垣内

今回は、この報告書には書けない話題や単語が飛び交うクルージングとなった。
しかしそれは、よく熱射病にならなかったなというほどの日差しだったためかもしれない。
JBSAの会員は、みな紳士淑女であるため、このような炎天下でもない限り、あのような会話などするはずもない。
実際普段は、世界経済や日本の未来になどについて話し合っている。あるいは巨大な海底生物やUFOについても。

気温自体は32度程度だったが、皮膚の表面温度は40度にも感じたが、
風が途中4メートルほど吹いて、しばしセイリングを楽しめた。

10時15分出港、14時27分帰港。約28キロメートルを走る。

出港前、まだあほうどりに荷物も積み終わらないうちから、数年ぶり参加の谷下田さんが、「バウきるぞー」とせっかちに仰り、
「まだ何も準備してませんよ」という皆の声に関係なく、「との(私のあだ名)、バウきれ」と指示。

小型船舶2級を取ったSさんが、はじめてあほうどりの離岸にトライ。
ポンツーンや近くの船を破壊することなく離岸するが、方向を誤りバックで出港。
途中で頭を振り、ポンツーンエリアから出ようとするが、私の目にも明らかに、どんどん防潮堤の壁に近づいていく。
大騒ぎしながら水門を通過し、あほうどりと8名の乗組員は、下水処理場前の海に沈むことなく無事進むことができた。

若洲沖でメインセイルをあげる。メインハリヤードを引くのは、今回田口さんにミンミンと命名された増尾さん。
ついで、ジブシートを、三場さんに「男!田口!」と声をかけられながら、田口さんがひく。

風があるうちにティラーをやったほうがいいよという田口さんの提案で、まずミンミンがヘルムスを務める。
ミンミンは、まだセイリングの仕組みや基本用語を知らないため、「落として」「のぼって」「引いて」「押して」におそらく混乱。
「押して押して」と言われても引き続けるなどしていたが、私もずっとそうだったので、これがわからなくなるんだよなあ、と思いながらみていた。
あほうどりのようなキールボートなら、誤っても失速するだけだが、
逗子でディンギーを習っていた時は、何度もひっくり返り、同乗する先生を申し訳ないことに海に放り投げた。

やはり初心者向けに座学は必要だという話もでたが、「ミンミンは次回までに勉強しておくように!」と谷下田さんがひとこと。
簡単にまとめてメールでも送ってあげようと思った。ちなみにまだ送っていません。
それでも、後半はミンミンもコツを掴んできて、大きく振れることは少なくなった。
単に操船する機会が少ないだけなので、これから練習すれば、再来年の全日本にも出られると、みんなからも言われていた。

偉そうなことを書いたが、次は私の番。

実は私は、JBSAであまりヘルムスをしたことがない。
よって、押す引くはわかるが、「少しのぼって」「タックして」と言われると、えーっと…と考えないとわからない。
セイルが左右どちらにでているのかは見えるので、出てる方が風下、と考えながら行動している。

神奈川支部で操船させてもらうと、やたらみなさん褒めてくれて気分がいいと、何度か報告者に書いたが、今回は田口さんがべたぼめしてくださった。
私は褒められて育つタイプなので、みなさん遠慮なくおだててください。

次は長谷川さん。さすが。ほとんど誰も何も言わず、安定して走り続ける。
ブラインドが安定した走りをする姿には、いつも驚かされる。
私も風見や目標物、セイルの張り具合は見えないので、顔を左右に振ってどこから風が吹いているか常に確認しているが、まっすぐ走らせるのはとても難しい。
先述のディンギーを習っていた頃は、逗子湾の周りにある目標物が何とか見えた。
青い屋根とか、岬の先とか、あのマンションとか、先生に指示されたところへ向かうことができた。ひっくり返らなければだが。

このように、何かを視認しながら走るのと、風を頼りに走るのでは、もちろん大きく異なるわけだが、
おそらく上達すると、サイテッドでも基本は風を感じながら走り、目標物や風見、コンパスなどは補助的に使うのであろう。
ブラインドだからという言い訳は使えないので、何か他に考えておこうと思う。

帰路、着岸も練習しましょうという提案が、Sさんに対して出たが、おそらくはあほうどりとポンツーンを破壊することを第六感で察知し、断っていた。

次回の活動日は9月15日だが、これを書いている今、先日の台風15号の影響で、あほうどりのジブに何か問題があったらしいとのこと。
大した被害ではないことを祈っている。

報告書作成:殿垣内大介