2021年7月11日 東京支部 活動報告

JBSA東京 活動報告 2021年7月11日
あほうどり練習会

【活動日】2021年7月11日 日曜日
【参加者】4名(順不同敬称略)
ブラインド:殿垣内
サイテッド:村上, そえだ, アラン

【使用艇】あほうどり(夢の島マリーナ)
【出港時刻】10時30分
【帰港時刻】15時12分
【航行時間】4時間42分間
【走行距離】29キロメートル
【天気概況】曇り時々晴れ, 27〜30度, 風速1〜4メートル

────────────────
1. 準備

JBSAの未来への一歩となる活動日だったといっても過言ではないかもしれない。これは後半でまた。まずは内容から記したい。

出港届を出したのち、マリーナのアトリウムでブリーフィングをおこなう。船長はそえださん、その船長を監督していただくのが村上さん。
アランさんはディンギー経験は豊富だが、チームでヨットを動かすことは初心者なので、指示に従ってもらうことなどを確認。

微風か無風が予測されたので、機走に備えて燃料を補給。着々と準備をしていざ出航。マリーナエリアを出て新砂水門に向かい始めると、無風を覚悟していたが、涼しい風が吹き始めた。

────────────────
2. 画期的な瞬間

荒川河口橋をくぐると、2、3メートルの南風が吹いていて、セーリングへの期待が高まる。ここ何度か続けて、早めにメインを上げてきたのを真似てメインアップ。
殿垣内がメインハリヤードをひき、アランさんはマストで引っかからないようアップをサポート。
しばらく南下したのちジブも展開。2、3メートルの風に、セーリング可能であるとし、エンジンを切って静寂が訪れる。

スキッパーは村上さん、ヘルムスパーソンはそえださん、メイントリマーは殿垣内、ジブトリマーはアランさんで、あほうどりは進んでいった。

これは、画期的なことが起きた瞬間ではないだろうか。

────────────────
3. 肘鉄キック押しくら饅頭

感傷に浸る間もなくタックを繰り返し、練習スタート。今回も、秋山さん、安西さん、石田さん、村瀬さんの教えを思い出しながらメイントリム。
タック後は少しメインを出し、徐々に引き込みながらスピードアップ。大きく回りすぎた時は、よりメインを出して船の向きに合わせる。

アランさんは、さすがにまだ、あほうどりのジブの扱いになれていない。メンバーの座る位置や動きかたを決めていなかったのも、コックピット内が混雑したり、腕やお尻がぶつかり合う要因となった。

後日の反省で、ルミナスと同じようにジブトリマーはキャビンに入って、その左右のウインチを使ったほうが良かったことを話した。

────────────────
4. ブラインドはシングルハンド?

4メートルほどのいい風がずっと吹いていたため、お昼の休憩がもったいなかったが、事故や怪我を防ぐために、一旦ジブをしまってお昼ご飯に。

私もお昼をとろうとしたところ、そえださんに、いい風だからティラーやったら?と言われ、ティラーをもつ。
ここで皆さんが思い起こすことは、これまでの数々の報告書で、私が自ら書いてきたヘルムスパーソンとしてのだめっぷりかもしれない。

だが入会当初は、割と皆さん褒めてくださっていた。過去の報告書にも記してある。実は当初、目がもう少し見えていて、海面は見えていたので、真っ直ぐ走れたのだ。

その後かなり視力が低下し、ブラインドとしてそのようなインチキがきかなくなり、本当に風の感覚だけで判断しないといけなくなってからこうなった。

しかし、写真を見ることができる会員は、この添付写真を見ていただきたい。ティラーとメインを持って操船している写真なのだが、自分で「すごくない?」というほど、風をとらえて走ることができた。

理由は、メインシートにかかる力で風の状況がわかるからで、山はヨットスクールでのディンギーレッスンが思い出された。

ティラーとメインにかかる風と海の力がたまらず、つい長い時間独占してしまった。
その様子を見ていた村上さんが、じゃあジャイブしようかと言われ、背中でティラーとメインシートを持ち替える方法を必死に思い出そうとしたが、記憶の引き出しがガタついていて開かずに、おかしな方法でジャイブ。
ディンギーでは、この瞬間に、沈していたが、あほうどりにはキールという素晴らしいものがついているので、そういうことは起きない。
さらに、おかしなスタイルでタックもして大満足。

────────────────
5. 仮想マーク回航

村上さんが、仮想マーク回航の練習と仰り、メインにそえださんがつき、ティラーは殿垣内、ジブはアランさんで、カウントダウン開始。
無風の予報もあって、そこまでできるとは思っていなかった私は、「仮想マーク回航」という言葉とカウントダウンに興奮しすぎて、もう少し見えるはずの目もよく見えず、白い光の中にいた。

まあ、本当にマークがあったら、ぶつかっていたか、大回りをしていただろうが、とにかく、東京湾であほうどりで練習できたことは、素晴らしかった。

────────────────
6. そのほか習ったこと

その他、アウトホール、カニンガム、バングの調整を教えていただいた。
クローズ時にメインを引き込んで、セール上部がパタパタした時には、少しメインを引いてトラベラーを出し調整することなども学んだ。
これは、全日本の練習で教えてくださった先生がたには、「教えたよね?」と叱られるかもしれない。

────────────────
7. 帰港と片付けとサプライズ

マリーナに戻ると、ポンツーンで児玉さんが待っていてくださり、サプライズに皆大喜び。まあ、児玉さんとしては、活動予定のメールを読んで、心配していらしたのだと思う。

その他にも、フェンダーがまた一つなくなっていた事件や、児玉さんに、活動後は水で流す習慣をつけるように言われ、わかりましたと返事をしておきながら帰ってしまったことなどいくつかるが、もう読んでくださったかたもお疲れのことと思うのでここまでとする。

────────────────
8. 最後に

一応これを記しておかないといけない。
今回、あほうどりでの練習会を企画したものの、なかなか先生が見つからず、安全面からゴーサインをいただける最小人数のメンバー構成が集まってから公募もしてみた。
但し、社会的状況も鑑み、全体メールは利用せず、東京支部メールにのみへの投稿となった。

残念ながら、当初の4名以外は集まらなかったが、このメンバー構成で出航できただけでなく、素晴らしい練習もできたことは、私たちにとって大きな自信となった。
同時に、これまでベテラン会員の先輩がたに、頼って助けていただかなければ何もできないに等しかった状態から、少し進歩できたと思う。
もちろん、村上さんがいてくださったからこそだが、今後もたくさん練習し、もっと若い会員もたくさん入会して、JBSAがずっと繁栄してい毛たらいいなと思う。

報告書作成:殿垣内大介